町家の保存と再利用

美しい町家建築の保存とリノベーションによる再利用

「町屋(まちや)」は、今でこそ文化財として広く保存されている建築物と認知されていますが、元々は店舗併設型の町人住宅です。通りに面して比較的均等に建ち並ぶ点や、「ウナギの寝床」と形容される奥行きのある作りが特徴です(京都の町家を復元した動画はこちらから)。

「町屋」というと京都を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実は全国各地に様々な様式のものが残っており、技術的にも意匠的にも、日本の住宅建築技術の水準の高さを表す文化財として保存が進められています。

最近では、文化財としての保存に留まらず、建物の再活用を通じた地域の活性化や新しい人の流れの創出を目的として、リノベーション工事を行い、宿泊施設やカフェコワーキングスペースなどとして利用されることも盛んに行われています。

町家建築の保存

町家建築、文化財としての保存と再生

戦災を逃れ、今もなお美しい状態で残る町家建築。しかし、この町家が全国的に減少していることをご存知でしょうか。その理由は様々ですが、高額な修繕費用、相続税など、経済的な理由で維持が難しくなっていることがあげられます。取り壊しによる町並みや景観への影響を懸念し、この数年、住宅、飲食店、コワーキングスペースなどにリノベーションしたり、空き家になった町家を芸術家に開放したり、持ち主と住みたい人とをマッチングするなど、再利用によって町家に価値を持たせる試みも行われています。